【挨拶しても無視する人】が絶対悪だと決め付けないで頂きたい

世間的には「挨拶が出来ない奴は人間性に欠ける」だの「礼儀がなってない」などの風潮がありますが、これは少々決め付けがましい意見ではないでしょうか。

必ずしも挨拶＝善とは言い切れない部分もあるのです。

場によっては要する場面もあるが、すれ違っただけで行う必要性は感じられない。

挨拶は嫌いだが、全く必要ないと言うつもりはない。中には必要となる挨拶もあるのは事実でしょう。大切な商談の客先や目上の人間には行なって然るべきものであると言えます。

これは相手を立てる為の挨拶ですね。目下の者が頭を下げる為の行為に該当するのではないでしょうか。

・あなたは私よりも完全に上の人間様です。今より私はあなたに首を垂れ、決して楯突かない事をここに誓います。

目下の者から目上の者に対して行われる挨拶にはこの様な意味が込められています。

上司からすれば下の立場の人間からこの様に言われればさぞ愉快でしょう。人間には潜在的に支配欲がありますからね。下のものに頭を垂れさせる事で自身の位の高さを実感できる、挨拶させることがそれを実感できる瞬間でもあります。

逆に言えば、挨拶をしない目下の者が居れば「アイツこのオレ様に頭を下げないとは、舐めてやがるな」と憤りを感じます。

まぁそれ自体は悪い事とは言い切れません、偉そうに聞こえるけど、実際偉いんだから仕方ない。どうあってもランク上の人間だもの。

そこでだ、じゃあご近所なだけで「ワシに挨拶せんかい」と言う人間は何様だ？

いつから上のランクに立ったつもりなのだろうか。

なぜすれ違っただけで絶対服従などを強要するのだろうか。

それこそ「何様」のつもりだと言う話になってくるのではないでしょうか。

勝手に頭を下げてきて「オレが頭を下げたからお前も下げろ」などと言うのはいささか強引な事ではないでしょうか。

挨拶が出来ない人間にも様々なタイプの人が居る。

挨拶を絶対正義と考える人間は「挨拶が出来ない奴は人間性に欠ける」と言う物言いをします。

なぜ安易にそう言い切れるのだろうか。

それは挨拶が出来ない人間の立場を考えた事が無いからではないでしょうか。

挨拶が出来ない、及びしない人間には様々なタイプの人が存在し、それぞれの理由で挨拶が不能となるのです。

・恥ずかくて出来ない。

・眠たい、頭が冴えないが故に反応出来ない。

・体調不良、もしくは喉が痛くてそれどころじゃない。

・機嫌が悪い、悲しいなどの心の変化によるもの。

・知らない大人と会話する事に対する警戒。

恥ずかしくて出来ない。

人の中にはシャイな人や心の弱い人も当然居ます。

そのような臆病な人に対して「恥ずかしい？んな事知るか、声出せや」と、挨拶を強要するという行為は相手に対する配慮がなっていないと言えます。

まさに相手の気持ちを理解せずに自分の善行をゴリ押ししているのではないでしょうか。

眠たい、頭が冴えないが故に反応出来ない。

中には眠たくてうまく反応出来ない人だって居ます。

「朝はスタートなんだから気合い入れろや！」って言う人も多いだろうから言っておきたい。

必ずしも朝が人間のスタートの時間だなんて思わないで頂きたい。

深夜に働いて昼に寝る人間だって居ます。

あまりにも世間的に理解されないし、「日中に寝る奴は怠けてる」などと言った決め付けもあるのだが、夜の仕事をしっかりこなして居る人間も少なくはありません。

夕方から働き始めて翌朝に帰宅、この苦痛を想像出来るだろうか？

そんな仕事に就く奴が悪い、健康に生きろ

などという人は誰かの仕事を見下す様な心無い人間ではないででしょうか。

他人を蔑む人間が挨拶を盾にして美徳を振りかざす、おかしな話ですね。

体調不良、喉が痛い。

挨拶を返して来なかった相手が体調を崩しているのではないか？と言う想定すら出来ないのだろうか。

凄まじく体調が悪い時になど挨拶なんか億劫そのものです。文字通り言葉すら出したくない状態にあるのです。

そのような満身創痍の相手から無理やり捻り出させた挨拶になどどれほどの価値があるのだろうか？

今にも倒れそうな相手とっ捕まえて強引にコミニケーション取らせて「心が通じ合った」か、笑わせんな。それともフラフラの相手を跪かせてる事でそいつの頭上に立って「余は満足じゃ」とでも言いたいのだろうか。強引にも程がある。

風邪引く人間に対して「自己管理がなっとらん」などという人間は基本的に体調なんか崩さないから病人の気持ちが分からんのでしょうね。バカは風邪引かないって言うし。

ついでに言うとうつ病も心の風邪と言う位だから、やはりバカはうつ病にもかからないんだろうね。全く以って羨ましい限りですよ。

その気持ちが本当に理解出来ないなら、骨折や打撲して激痛が走っている時に挨拶されたと想像してみて欲しい。

それでもウェルカムと言える人は鉄の心の持ち主でしょうね。鉄ってのは強靭だが固まっていて融通の利かない柔軟性ゼロの考えの持ち主と言う意味です。オマケに普段は冷たいくせにちょっと加熱するとすぐに熱くなるバカって意味だがね。

機嫌が悪い、悲しい出来事があった。

挨拶を返して来なかった相手がこの様な心理状況に陥っている。この様な配慮は出来ないのだろうか。

それを想定出来ない人は「そんな事知らん」と言う傲慢な人物か、もしくは機嫌が悪いのも悲しいのも寝たら忘れるタイプなのだろうか。

寝たら忘れるタイプの人はそりゃ朝からハイテンションにもなるか、それはオレも盲点でした。

知らない大人と会話する事に対する警戒。

人間全てが善人と言う訳ではありません。

中には凶悪かつ奇天烈な思考を持った絶対悪と言う人間も存在します。

そういった人を避けるには、必要以上に知らない人というのが最善策なのですよ、そうすりゃ他人による被害を最小限に抑えられるからね。

他者との関わりが必ずしもいい方向に赴くとは限らない、だからこそ必要性の無い関係はシャットアウトしたい。そう考える人間だって存在します、オレもその内の一人ですし。

「近所にそんな奴いないよー」なんて言えるのは平和ボケしている証拠だ。つまり危機感が皆無って事です。

挨拶しない、出来ない奴がほぼ共通的に思ってる事。

あの人挨拶して来なければいいな。

おそらく挨拶をしたくない人間の多くはこう思っているかと。

基本的に事なかれ主義が多いのです。なるべくなら何かが起こらないと言う考え方の持ち主が該当します。

確かに他人と関わりを持つことで何かしらの良い事が起こるかもしれない。だが、悪いことが起こる可能性も大いにある。

どちらかを得るか、そのどちらも得ないのであれば、後者の何も得ないというのが最善だと考える。これが事なかれ主義の考えである。なのでそっとしていて欲しい限り。

まとめ

挨拶をする事は決して悪い事ではありませんが、返して来ない人間を非難するという事はあまり褒められたものではありません。

その人なりの事情というものがあり、中には「したくても出来ない人間」だって沢山居ます。

自分が投げかけた言葉が返ってくるのが当然と言うのは少々傲慢です。ちなみにオレはなるべく挨拶は回避したいので人の挨拶ゾーンに入らない様にする。及びされたら内心イヤイヤながらも返しております。

挨拶を回避したい人はなるべく距離を置きつつ気付かないフリをしてやり過ごすといいでしょう。

知り合い以外の人と挨拶したい人は相手がどのような状態かを観察してみてほしい。機嫌悪そうか、などなど。

もし挨拶前に話しかけるべきかどうかを探るのすら面倒臭いと思うなら、知らない人との挨拶なんか辞めてしまえばいい。

見知らぬ人はスルーし、顔なじみだけに挨拶するといいでしょう。

他人に気を遣えない人間が垢の他人に強引に接する資格は無いと思います。

これは路上ナンパにも言える事です、自分本位で人に話しかけて「いい反応が返って来るのが当然」と思い、相手に対して反応を強要するのは傲慢そのもの。

つまり、挨拶の強要をする人間はタチの悪いナンパ野郎と同類と言えます。

するも良し！しないも良し！が一番気楽でいいのではないでしょうか。

すれ違った見知らぬ人に対して挨拶する人間、しない人間、どちらが正しくてどちらかが間違っているなどという比べ合いをせず、お互いの考えを尊重するのが最善だと個人的に考えます。

【挨拶しても無視する人】が絶対悪だと決め付けないで頂きたい